馬主インタビュー 福盛訓之オーナー(後編)
馬主インタビュー 福盛訓之オーナー(後編)
競馬を支えるホースマンたち、このコーナーでは馬主さんに競馬・馬主活動にまつわる話を深堀りしていきます。記念すべき第一回目として先日の函館2歳ステークスに出走したミシェラドラータなどを所有されており、「いい馬みつけ旅」のYoutubeチャンネルや各メディアに出演されるなど今話題の馬主、福盛訓之オーナーにUMAUMA代表の澤がインタビューさせていただきました!
福盛訓之オーナーのプロフィール
出身地:大阪府大阪市
経歴:学習塾「個別指導キャンパス」を経営する新教育総合研究会株式会社代表取締役社長、その他多数の会社を経営
主な所有馬:ミシェラドラータ、エトワールジェンヌ
出身地:大阪府大阪市
経歴:学習塾「個別指導キャンパス」を経営する新教育総合研究会株式会社代表取締役社長、その他多数の会社を経営
主な所有馬:ミシェラドラータ、エトワールジェンヌ
■後編インタビュー内容■
● 福盛訓之の馬選び
・ 重要なのは血統?それとも馬体?
・ 馬のどこを見る?
・ 期待の2歳馬・注目の種牡馬は?
● 福盛訓之の目指す理想の馬主とは
・ 1頭持ち馬主の難しさ
・ ナムラクレアから見える理想の関係
・ 馬主を目指す人へメッセージ
福盛訓之の馬選び
澤 ここからは福盛さんの具体的な馬選びに関して色々と聞かせて頂きたいと思います。
福盛 はい、わかりました。
重要なのは血統?それとも馬体?
澤 まず、これは大きな議論だと思いますが、福盛さんは馬体と血統のどちらを重視しますでしょうか?福盛 どちらかというと馬体ですね。例えば、エピファネイア産駒でお得ですよと言われても馬体が良くなければ買いませんから(笑)ブローカーや調教師、いわゆる馬のプロと呼ばれる人達のほとんどが馬体派というのも理由の1つではありますね。
澤 なるほど、それは非常に興味深いですね、血統についてはどうお考えですか?
福盛 もちろん血統も重要ですが、あくまで血統というのは馬体を補完するものだと私は考えています。血統派の中には馬体はわからないという人もいますが、活躍した馬の全兄弟が走らないことはありますし、血統は間違いなくあてになるものかと言われると難しいですよね(笑)血統はあくまで走る確率を高めるものというか、馬選びの基準であるかと言われるとそうではないです。ですから馬を選ぶ時は馬体の出来、動きを重視して馬を選びます。
馬のどこを見る?
澤 なるほど、逆に言ってしまえば血統が良いと、馬体が良い可能性が総じて高いとも言えるいうことですかね?福盛 そうですね、ただG1複数回優勝の牝馬に最上級の種牡馬をつけた仔が絶対走る保証はないじゃないですか(笑)それも競馬の面白いところですが、やはり大事なのはどう馬が動くかだと思います。馬体の良さを言語化するのは難しいですが、当歳、1歳は歩かせてみてどう動くか、2歳だとどういう走り方をするのか、首の使い方を見てなど馬を見るプロに学びながら、自分も馬を見てますね。
期待の2歳馬・注目の種牡馬は?
澤 では今年多くの所有馬がデビューすると思うのですが、期待の2歳馬、またセリなど含めた注目の種牡馬について教えていただけますでしょうか。福盛 そうですね、現時点では全頭に強い期待を持っています。この1頭がというのはありません(笑)種牡馬についてですが、海外では圧倒的にガンランナーです。とはいえガンランナー産駒を1頭も買えていない自分が言うのもなんですが(笑)そもそもアメリカのセールというのはピンフッカーが多いので、本当に良いなと思うガンランナー産駒はセールだとかなり高額だったり、そもそもセリに良い馬が出てこなかったりするんですよね。アメリカで大活躍している種牡馬だからこそ、現地のセールで上手く購入するのは難しいですね。国内は混戦ですね。キンカメ後継のレイデオロはドゥラメンテ亡き後でどうなるかというところには好奇心を持って見てはいますが、正直なところわかりません。とにかく混戦だと思います。
ミシェラドラータ(2歳未勝利)
福盛訓之の目指す理想の馬主とは
澤 ありがとうございます。今年の2歳世代は非常に楽しみにしています!では福盛さんが今、馬主として活動されている中で感じていることはありますでしょうか?
1頭持ち馬主の難しさ
福盛 やはり一番は結果を出すことの難しさですね。昔、一口馬主をやっていた時には一世代で4頭中3頭勝ち上がったりしていたので勝つことはそんなに難しいと思わなかったですが、個人馬主の立場で実際やってみると、中央で勝つのは本当に難しいです(笑)しかし、自分の馬が二桁着順でも考え抜いて購入した馬ですし、関係者の皆さんが最善を尽くした結果なので、納得しています。多くの方々への感謝の気持ちは常に忘れず愛馬を応援しています。ナムラクレアから見える理想の関係性
澤 やはり1頭持ちで中央で勝つというのは本当に大変なことですね。今後、福盛さんが馬主として目指していきたいといいますか、理想像のようなものはあるのでしょうか?福盛 最近興味があるのが、ナムラクレアという馬でして、私の所有馬であるエトワールジェンヌと一緒に走ったのもあって注目していたのですが、桜花賞で3着、無謀なオーナーならオークス、そこまででは無くても色気を出してNHKマイルというローテンションを組む可能性もあると思うのですが、あそこで函館スプリントという選択肢を選んで、勝ち切った。これは凄く興味深いことでした。馬主さんと長谷川浩大調教師の間でどういう会話があったのかはわからないですが、仮に議論を重ねた上で狙って勝ち取った結果だとしたら、そういう馬主と調教師の関係性を目指したいなと思ってます。勝つために最善を尽くそうと調教師さん並びに厩務員の皆さんは最善をつくしているわけですから、とにかく足を引っ張る馬主にはなりたくないですね。
馬主を目指す人へメッセージ
澤 なるほどですね、このインタビューを見てくれていたら、長谷川先生も喜ばれるのではと思います(笑)最後に福盛さんから、これから馬主を目指している、馬主になりたい人へメッセージをお願いできますでしょうか?福盛 難しいですね(笑)新人馬主ですので右も左もわからない立場で甚だ僭越ではございますが、馬を買うときの費用もそうですが育成費も多額です。とにかく身持ちを崩さないように、無理の無いようにすることが肝要かと考えています。馬主活動は辛いこと、苦しいことが多いですがゆえにたまにあるよい結果は格別だと思います。指折り数えて愛馬の出走日を待つのは本当に楽しいものですから、ぜひ目指していただければと思います。
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